アタシが生まれたとき、この世界はもう終わっていた。
アタシはごくごく普通の中学生だった。特に勉強も運動も普通、友達もまあ普通くらい?
オシャレにも恋愛にも興味ない、趣味だってゲームとか漫画とか、そういう普通なら切り落とされるようなもんくらい。
ちょっとばかりちょっかいかけるのが好きでよく怒られるのが特徴っちゃ特徴かもしれない。
普通の女子中学生はクラスメイトのスカートめくらない?分かる。 でも同性ならギリ許されそうじゃん? 無理? てへ。
普通に父さんと母さんがいて、たまに遊びに来るパッとしない従兄弟がいて、近所には駄弁り相手になるガキと兄ちゃんがいて、あとまあおしゃべり好きのおっさんと仲いいみたいな?
そんくらいのよくある感じの人生だった。
実際によくあるのかどうかは知らないけど多分変な部類には入らないでしょ。多分。
そんな人生がまず変わったのは、魔法少女があるっていうのを知ってから。
魔法少女よ魔法少女。もう5歳くらい小さかったらめんたまキラキラさせたのかもしれないけど、中学生よ?
正直イタくない? イタいわ。 リリカルマジカルきゅるんきゅるーんじゃん。ないわー。
しかもクラスメイトが魔法少女だったからないわー、ほんと。
って思ってたんだよね前は。
テキトーにぶらぶらしてた路地裏で、変身してる最中のクラスメイト……雪子を見ちゃって。
なんかすごいコスプレだなーみたいなひらひらふわふわのカッコになるとこ見ちゃって。
ちょっとかわいくてイラっとした。のはまあいいや。
そういう現場見たときって大抵消されるか記憶すっとばされるかじゃん?
まあふっとばされようとしたんだけどね。でも覚えたまんまだったから不思議。
そのままほっとくわけにもいかないらしくて、首根っこひっつかまれて屋根の上飛び回ることになったときはビビったわー。
なんであんな動きにくいカッコしてんのにすげー身軽に動けるのか、今でもよくわからん。
サクッと悪の手先っぽいやつをぶちのめしてから、もう一回おめーの記憶ねーから!されたんだけどやっぱダメでね。
もしかしたら魔法少女の適性があるから効かないんじゃないか?ってんで誘拐されたのよ。何人か仲間に囲まれて。
いやほんとわけわかんなかったから。バンジージャンプって一回で終わるだけまだましだよねって思いした後にこれよ。
夢と希望のなんちゃらかんちゃら~かもしれないけど現実味なさすぎるし、まあそういうイタいことやってる同い年のやつとかいたけど?
やってらんねーてなってその時はとっとと逃げたわけよ。
そしたら次の日から雪子がアタシにつきまとってくるようになった。一応言っておくと監視とかじゃなくて友達って感じでね?
別に嫌いな奴じゃなかったけど、あんまり話すような子じゃなかったからびっくり通り越してタジタジでね。
そのうち同じ魔法少女になって一緒に人を助けたり戦うようになるなら仲良くなったほうがいいからって。
そうじゃなくても前から気になってたとか……今じゃ本当にそうだったのかもわかんないけど。
しゃべるのは好きなほうだけどいきなりそんなことされて、わかんないしなんか腹立ってきたからスカートめくりあげて逃げたのね。
あ、教室ン中でね。ど真ん中じゃなかっただけまだよかったかもしれない。
大抵の女子はこれでキャーキャーいって関わってこなくなるから、まあ見張られはしてもその方がいいやって。男のが喋りやすいし。
でも、真っ白いほっぺたをりんごみたいに赤くこそしたけど、アタシのことを疎ましく思った様子は全く見せなかった。
ちょっと怒った感じでも、普通に放課後に一緒に帰ろって言ってきた。
正直、そこまでしてアタシのこと見張んなきゃなんねーのか、大変そうだな、かわいそうって思ってた。
しょーがねーなーって哀れみで一緒に帰ったらなんかこの前誘拐されたとこに連れてこられたりしたけど。
魔法少女ってやつは全部で三人いた。
家庭科抜群で清楚カワイイって感じの雪子。
寄り道しては面白い写真を見せてくれる暁。
魚か?ってくらい泳ぐのが上手くて速い渚。
仲いい子、そうじゃない子、そもそも知らない子。魔法少女っていう接点がなかったら一緒に集まらなかったメンツだ。
まあ甘いモンと話題さえあれば誰だろうとどこだろうとはしゃげたみたいだけどね。
アタシ?アタシはそういうのより、保体の教科書とかバッキバキになったエロ本で男子とバカ笑いするほうが性に合ってるっていうかね?
ってもよく女子の輪の中に突っ込まれたんだけど。魔法少女のたまり場に誘拐されて。
よくわかんねーことネタにしてるし、よくわかんねーとこで笑うし、何言ってんだこいつらって感じだった。
仕方なく話を合わせたりもしたけど。めっちゃ神経削れた。
……今となっちゃ楽しかったのかもしれない。
なんかよくわからんけど、悪の手先が出るとすぐわかるらしい。マスコットキャラとかそういうのってなかったんかね。
そのままアタシを置いて出てくこともあれば、勉強になるかもってひっぱりだされることもあった。
守ってくれるのはいいけどぶっちゃけ行くときにビュンビュンものすごい速度で飛んでくのが怖かったなー。何回チビったかわかんないよもう。
すっごいでかいやつとか、硬いやつとか、どうすればいいのかわかんないやつとか、いろんな敵がいた。
みんな、いつも怪我して、それでも戦ってた。
確かにきゅるんきゅるんな格好はしてたけど、その戦いってやつは、結構マジだった。
なんか、テレビでたまに見る戦争のニュースが、ちょっとだけ身近に感じられるような、そんな戦いだった。
本当に暴力ってあるんだなーって、そんですごい近いところにあるんだなーって。
いやもうちょいピカピカしてミラクルな感じだったけどね? でも何となくそんな気がしたんだ。
戦い終わってから笑いあえるみんながまぶしく見えた。あんなすごいことをして、たぶん痛いこともたくさんあるのに、って。
アタシも力を手に入れたら、ああやって、大変なことがあってもみんなで笑えるのかなあ……って思ったりもした。
言ったことないけど。……言ったことないけど。
不思議な装置?みたいなやつとかで調べたら、アタシには本当に魔法少女の素質ってのがあるらしかった。
といっても全然潜在してて、そのうち目覚めるのを待つしかないって。
それまでは準魔法少女みたいな感じで、戦うのを見たり、魔法少女ってどんなのかってのを聞いたり、相談相手として話を聞いたりした。
勝手にページが増える絵本を読ませてもらったこともある。その子がどうやって魔法少女として過ごしてきたかが記される魔法の本。
いいこともよくなかったことも、はずかしいこともせつないことも書いてあった。人の人生って娯楽になるね。
あとは勉強教えたり。 正直アタシだって自信はなかったんだけど、みんなたまに授業中でも飛び出しちゃうから、そういうときの保険。
まあなんてーか、巻き込まれてからすっごい充実したなーって気はする。ちょっとは勉強も運動も身が入るようになったし。そんな成績上がんなかったけど。
なんとなくの暇つぶしっていう時間がなくなったっていうか、生きて動くこと全部に意味があったような、そんな気がしたんだ。
魔法少女になってすんごいバトルをするみんなに頼られるのはちょっと嬉しかったし。
期待されるっていうのも、重くはあったけど、でもアタシの努力でどうこうできるところじゃなかったし。まあ悪い気はしなかった。
そしたら。
そんな日が続いたある時に。
魔法少女の緊急出動ーじゃごまかせないくらい、おおっぴらに、ものすごい軍勢がこっちの……人間の世界を攻め始めてきて。
当然みんなは戦いに出て行った。し、そのころにはアタシも引きずられるんじゃなく、自分の意志で行くようになってた。
バッタバッタと倒してったけど、全然数なんか減らない。お巡りさんどころか自衛隊の人が出てくるレベルだった。
さすがにそんな中で前線にいくわけにはいかなかったから、普通の人に紛れて避難してた。
怖かったけど、みんななら大丈夫。みんなすっごい強いし、三人もいる。相手はまあアホらしいほどいるけど、負けることなんかない……。
……そう、思ってた。
避難所に、死にかけの雪子が運ばれてくるまでは。
よく考えなくっても、戦い続けるには長すぎる時間が経っていた。
アタシたち普通の人間が寄せ集まっている間、みんなはずっと戦っていたんだ。
勝ち目のない戦いに。
他の二人がどうなったかなんて、聞けなかった。
雪子はなんとかギリギリ生き延びたけど、その頃には侵攻は激化していた。
どこの避難所が潰れて何人死んで……みたいな話が普通に聞こえる程になってたんだ。
こんなのが現実だなんて信じたくなかった。でも、現実だった。
雪子は、みんなで力を合わせて作ってくれたっていうゲートを残してくれた。
少しの間だけこの世界から外れた、魔力で満ちた空間に行けるっていうゲート。
この危険と争いと殺しに満ちた現実から逃れて、かつ魔法少女への覚醒を早める。 アタシの覚醒に賭ける道。
なにもないところだけど、ここにいるよりは絶対にいいから。私たちの助けになりたいなら、ちょっとでも早く魔法少女になれたら、それがなによりだから、って。
アタシは知ってた。こんなものを作るのに、みんながどれだけの力を使わなければならないのか。
アタシは気づいた。みんながどうなったのか。どうなってしまったのか。
アタシは聞いてた。……ここには雪子を支えられる物資は、もうないことが。
たったひとりしか匿えない、正真正銘アタシ専用、全てを賭けた最後の手段。
外に人間が生きている限り、内側からしか出てこれない不思議な空間への鍵。
悪の親玉の本気パンチを食らったって平気だって、いつもよりずっと弱って見える雪子はそう言って自慢げに笑ってた。アタシは全然笑えなかった。
でも。絶対魔法少女になって、すぐ助けにくるって。アタシは誓って、ゲートに潜り込んだ。
すぐに覚醒して出てくれば絶対間に合う。アタシが最後の希望なんだ。きっとすごいヤツになってみんなみんな助けちゃる。
ふわふわした空間で膝を抱えながら、ずっとそう思ってた。
時間がどれくらいたったのかなんてわからなかった。ただ早く、早く魔法少女にって、それだけを考えてた。
すごく長い時間がたったのかもしれない。
それともほんのちょっとしかたってなかったのかもしれない。
アタシは、魔法少女になった。血が流れるみたいに魔力が広がって、ふわ、って勝手に服が変わったんだ。
白くてちょっとだけ色が入ったお姫様みたいなドレス。趣味じゃなかったけど、そんなことはどうでもよかった。
空間をこじあけて、元の世界に出る。 さあアタシの番だ、みんなを助けて悪いやつをボッコボコにするんだ、って。
そこにあったのは、なにもない荒れ地だった。
避難所がない。木でできた床がない。まっすぐの建物がない。人がいない。雪子がいない。
なにもなかった。
煙すら上がっていなかった。
後ろでゲートが崩れるのがわかった。
アタシは。
アタシは、間に合わなかった。
魔法少女のみんなは、童話に出てくる女の子みたいな恰好をしていた。
雪子は白雪姫。暁は赤ずきん。渚は人魚姫。
アタシの名前は正子だから、夜の十二時、きっとシンデレラだねって言ってくれた。
確かにガラスの靴は足にはまっていた。
でももう、アタシが踊れる場所はなくなっていたんだ。
悲しくて、つらくて、自分が不甲斐なくて、どうしたらいいかわからなくて、荒れ地をさまよった。
悪の残党みたいなやつは残ってて、襲われるたびに逃げていた。
ステッキとか剣とかの分かりやすい武器がないから、仕方なく素手で戦ったこともあった。だけど魔法少女になってもへろへろパンチで、逆に殴り返された。
結局ダメだったんだ。最初からうまくいかなかったんだって、走るたびに胸が苦しくなって、喉がわなないた。
ふと、懐に何かがあるのに気づいて、取り出してみるとそれは懐中時計だった。
従兄弟のにーちゃんがくれた、黒い懐中時計。壊れて動かないけど何となく捨てられなかったもの。
それが自分のどこかとつながっている気がして、試しに針を回してみた。
ぐにゃ、って頭が揺れた気がした次の瞬間、さっき通り過ぎたはずの場所にアタシはいた。
追いかけてきていたやつも同じ分だけ戻っていて、まさかな、って思いながらもう一度針を回した。
そうしたら今度は背中がぞわってするくらい嫌な予感がして、とっさに転がった。
直後、追ってきてたやつ……今となっては「アタシのいた位置」だって分かるけど……に、大きな雷が降ってきた。
一瞬で丸焦げになったそれをみて、ものすごく怖くなったけど、助かったとも思ったし、これがアタシの力なんだろうか?ってちょっとだけ希望を抱いた。
何度か試して分かったことは、「時計の針を動かすと未来か過去にほんの少しだけ跳べる」「だがほとんどの確率で代わりにものすごい威力の雷が落ちてくる」「雷はアタシかその周りに落ちてくる」「雷が落ちたものは時間が戻っても戻らない」ということ。
何回も死にかけた。うっかりよけ損ねて、普通の人ならもう死んでるなこれってなったこともあった。
でも何度か、何度かは時間を跳べた。何回も挑戦した分を取り戻すくらいしか戻せなかったけど、確かに時間を戻せた。
これを繰り返していけば、こんなことになる前まで時間を戻せるかもしれない。
そうすれば雪子たちも戻ってきて、今度は一緒に戦える……。
そう思ってた。
だから、アタシは何度も時計の針を動かした。
うまくいかなくても何度も。
諦めずに何度だって。
アタシが折れてしまったらここで終わりなんだって言い聞かせて、何度も何度も。
何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度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世界はいつの間にか、アタシの雷でボロボロになっていた。
悪の手先のやつどころか、ボスももう、どこかで打たれて死んじゃってた。
アタシだけがぐるぐると時計の針を回してた。
時間が戻るからおなかは減らない。のども乾かない。
疲れはするけど、精神的なもの。休めばそれだけ取り戻さなければいけない時間が増えるだけ。
休めなかった。休んではいけないと思った。
アタシしかいないから。アタシが諦めたら、そこで本当に終わるから。
アタシさえ諦めなければ、いつかなんとかなるんだって、できるんだって。
だけど、終わらない未来が怖くなった。
一年?十年?もしかして百年、もっとたくさん?
そんなくらいに本当は時間がたっていたのかもしれない。
アタシは気になってしまった。魔法少女ならみんな持っているという、その子の生き方をなぞる絵本が。
もとになった童話をなぞりながらも、その子だけの軌跡を記すという魔法の本が。
面白おかしくかわいくつよくて、誰の物語も楽しく美しかった。
思っただけでアタシの本はすぐに目の前に落ちてきた。黒と灰色の表紙をした、そっけないくらい地味な絵本。
中身はやっぱりシンデレラ。でも義姉たちは優しくて、シンデレラに魔法までかけてくれた。
魔法がドレスに変わるまでじっと待って、いざ扉を開けたらもう夜の12時。
そんなのはダメだとシンデレラはお城の時計の針を戻そうとする。
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シンデレラはお城の時計の針を戻そうとする。
シンデレラはお城の時計の針を戻そうとする。
シンデレラはお城の時計の針を戻そうとする。
シンデレラはお城の時計の針を戻そうとする。
シンデレラはお城の時計の針を戻そうとする。
シンデレラはお城の時計の針を戻そうとする。
シンデレラはお城の時計の針を戻そうとする。
シンデレラはお城の時計の針を戻そうとする。
シンデレラはお城の時計の針を戻そうとする。
シンデレラはお城の時計の針を戻そうとする。
シンデレラはお城の時計の針を戻そうとする。
シンデレラはお城の時計の針を戻そうとする。
シンデレラはお城の時計の針を戻そうとする。
ページはめくってもめくっても尽きない。それどころかみるみるうちに増えていき、絵本は分厚く、紙の束へ、背表紙をきしませ盛り上がり、表紙と裏表紙がくっついてもなお同じ内容が書かれた紙が増殖していく。
悲鳴を上げて投げ捨てても終わることはなく、がん細胞のようにぎちぎちと増えていく。
これがアタシの人生をなぞるのなら、いまなお増えるページはアタシがやってきたことなのか?
それとも、これからのことすら記され続けて、永遠に終わることはないのか?
アタシが諦めたらこれは終わるのか?
アタシが諦めなければ、これはずっと続くのか?
アタシはもう、逃げられないんじゃないか。
ああ、あと少し早く魔法少女になれたのなら。
きっとみんなのために戦えたはずなのに。
ああ、あと少し遅く魔法少女になったのなら。
アタシもみんなと同じように死ねたのに。
誰かもういいと言って。
誰かもう終わらせてよ。
誰でもいいから。
お願いだから……。
アタシの本を、早く、閉じて。