「今日は星がよく見えるね」
「おー。すっごくキレイだぞ」
「あっ流れ星! ……あー、もう消えちゃった」
「? なんでそんなくやしそうな顔してるんだ?」
「流れ星が見えているうちに願い事を三回言うと願い事が叶うって言うじゃない」
「ながれぼしが?なんで?」
「あれ、そういうの知らなかったっけ」
「しらないぞ。 なあなあ、なんでねがいごとが叶うんだよー」
「えーと、たしか……そもそも流れ星自体が滅多に見られないっていうのはあるよね。
それから、一瞬で消えちゃうから三回なんて言えるわけない……っていうのが、逆にそんなことをできたら願い事も叶っちゃうよみたいな感じ、かな?多分そうだと思う」
「でもりゅーせーぐんがいつごろ来るってテレビでやってたぞ。すごくいっぱい来るんなら一回くらいできるんじゃないか?」
「そうかもね。まあ、人間だと反射速度とか、口に出す時間のせいで短い願い事でも厳しいって聞いたこともあるけど」
「じゃあメダロットならいけるな!」
「そうかな?」
「そうだぞ! ニンゲンより処理速度は速いんだからなっ」
「ふぅん。 じゃあさ、赤巻紙青巻紙黄巻紙って三回言ってみてよ」
「知ってるぞ、早口ことばってやつだな!ニンゲンは舌かんだりするらしいけどオレならそんなことないもんなっ。
あかまきがみあおまきがみきまきがみ、あかまきがみあおまきがみきまきがみ、あかまき、あれ、あおだっけ? あれ?
あれ?」
「噛まなかったけどこんがらがっちゃったね」
「な、長すぎてわかんなくなっただけだぞ!紙に書いたのを読むのならできる!」
「そう? じゃあ、はい」
「えーと、あかまきがみあおまきがみきまきがみ、あかまきまきあおまきま、あれ?」
「意外とひっかかるもんなんだ」
「うるさい! そもそもながれぼしの話をしてたのになんでこんなことやらされてるんだ!」
「だって人間は願い事なんて叶えられないって言われてるみたいだったんだもの。ちょっといじわるしたくなっちゃった」
「むうぅぅ! もうお前なんかしらない!オレはねるからな!」
「ごめんごめん、今度パーツ買ってあげるからさ。 スターペンタゴンのとかどう?」
「いやがらせっていうんだぞそういうの! しかもそれ格闘機だろ!」
「おーよく知ってたねー。えらいえらい」
「なーでーるーなー! オレは怒ってるんだぞ!オマエを撃てたらガトリングでこの空の星よりたくさん穴開けるくらいに怒ってるんだぞ!!」
「きゃー、星通り越して蜂の巣になっちゃうー」
「むうううううー!!まーてー!!!」